おいしいごはんの炊き方

冷凍ごはんを解凍するコツって?NG例や正しい冷凍方法についても解説

食べたいときにすぐに食べられるよう、ごはんを冷凍して常備している人も多いのではないでしょうか。そんな冷凍ごはんがおいしくないとき、解凍方法が悪かったのかと考える人もいるかもしれません。しかし、冷凍ごはんの味が落ちる原因は、解凍方法だけでなく冷凍方法に問題がある可能性もあります。そこで今回は、冷凍ごはんをおいしく食べるための解凍・冷凍方法と、押さえておきたいポイントを紹介します。

冷凍ごはんの解凍に失敗したと思う時って?おいしくない理由って?

ごはんがおいしくないと感じる理由は、パサパサしていたり、硬かったり、ふっくら感や甘みがなかったりすることではないでしょうか。なかには、冷凍ごはん特有の冷凍くささが苦手な人もいるでしょう。 ごはんのおいしさを左右する「食感」は、ごはんに含まれるデンプンの変化に影響されます。デンプンの特性には、水と一緒に熱すると糊のように粘り気のある状態に変化する「糊化」と、0~4度に冷えると冷めてかたくなる「老化」があります。そのため、炊きたてはふっくらしているごはんも、冷めると硬くなってしまうのです。しかし、以下で紹介するコツを押さえて冷凍・解凍すれば、ごはんのパサパサ感やにおいを防ぎ、おいしく食べられます。

冷蔵保存や自然解凍はNG

ごはんが余ってしまったとき、冷蔵庫に保存するか、冷凍するかで迷ったことはありませんか。ごはんは、冷蔵庫で保存するとデンプンが老化し硬くなります。そのため、おいしいごはんを食べるには、炊きたてのごはんの粗熱をとってから、冷凍保存する方法がおすすめです。

なお、冷凍ごはんを食べるときは自然解凍ではなく、電子レンジのあたため機能で解凍します。自然解凍すると水分が抜け、表面はべちゃべちゃ、中はパサパサのごはんになってしまうので注意しましょう。

冷凍ごはんを電子レンジで上手に解凍するには?

冷凍ごはんをできるだけおいしく解凍するためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。この章では、電子レンジでごはんを解凍する際の注意事項とポイントを紹介します。

注意!やってはいけないこと

電子レンジで冷凍ごはんを解凍する際の注意点を2つ紹介します。

1つ目は、電子レンジの「解凍機能」を使わないことです。解凍することが目的だから解凍機能でよいのでは?と思った人もいるかもしれませんが、解凍機能は冷凍した食材を生の状態に戻す機能なので、ごはんの解凍には不向きです。冷凍ごはんをふっくら解凍するには、「あたため機能」を使って解凍します。

2つ目は、ごはんの冷凍保存に使用していたラップを使い回さないことです。エコや節約の観点から、冷凍ごはんを包んでいたラップを、再利用する人もいるかもしれません。しかし、一度使用したラップに冷凍庫特有の嫌なにおいがついていると、ごはんにもにおいが移ってしまいます。ごはんを冷凍するときは、新しいラップで包むことが、におい移りを防ぐポイントです。

おいしく解凍する手順・ポイント

電子レンジを利用し、冷凍ごはんを解凍する場合、600Wで約3分あたためるのが一食分(お茶碗一杯分(約0.5合))の目安です。とはいえ、ごはんの量によって加熱時間は異なるので、様子を見ながら時間の調節をしてください。

①冷凍庫から出した冷凍ごはんをラップのまま、電子レンジに入れます。 ②600Wで30秒~1分程度加熱し、箸でほぐせるくらいごはんが柔らかくなったら、耐熱のお茶碗に移します。 ③ごはんを箸でほぐして余計な水分を飛ばした後、ふんわりとラップをかけ、再度600Wで2分程度あたためます。

一度電子レンジから取り出す作業が多少面倒ではありますが、2回に分けて加熱し余計な水分を飛ばすことで、冷凍ごはん特有のべちゃっとした食感がなくなります。もし、この方法でもごはんの水気が多いと感じる場合は、2度目の加熱の際はラップをしないで試してみてください。

冷凍ごはんの賞味期限は?再冷凍はしても問題ない?

ごはんは冷凍したからといって、いつまでもおいしく食べられるわけではありません。冷凍ごはんの賞味期限は、ラップにくるんでから1週間以内と覚えておきましょう。ただし、どんなに保存状態がよくても、時間の経過と共にお米に含まれるデンプン質が老化し、だんだんと味は落ちてきます。そのため冷凍ごはんは、なるべく早く食べきることや、日にちが経っていなくても見た目やにおいで異常を感じたら食べないことが鉄則です。

一方、おいしくない冷凍ごはんは、そのまま食べずチャーハンやスープごはんとして調理する方法もあります。水分が抜けパサパサしているごはんでチャーハンを作ると、お店のチャーハンのようにパラパラに仕上がります。反対に、水気が多くて柔らかすぎるごはんは、スープに入れると柔らかさが気にならないのでおすすめです。

なお、一度解凍したごはんは再冷凍するとパサパサになってしまうため、食べる分だけをその都度解凍するようにしましょう。

炊きたてのようなごはんを食べるために!ごはんの冷凍の仕方

冷凍ごはんをおいしく食べるには、解凍時だけでなく冷凍時にも注意すべき点があります。まず、ごはんをおいしく冷凍するには、炊きたてごはんをラップに包む、もしくは容器に入れることが鉄則です。ただし、冷凍庫内の他の食材に影響を及ぼさないよう、粗熱をとることを忘れないでください。冷凍庫に急速冷凍機能があれば活用し、なるべく早く冷凍します。

つぎに、ごはんをラップで包んで冷凍する場合は、レンジ解凍のときに均一にあたためられるよう平らにします。このとき、ごはんを潰さないようふんわりとよそうことも、ごはんのおいしさを保つ上で重要です。ラップで包んだごはんを、さらにフリーザーバックに入れると、保存状態が良くなり、乾燥やにおい移りを防げます。

「冷凍ごはん」メニュー搭載の炊飯器も!

一部の炊飯器には冷凍ごはんを解凍後もおいしく食べられる「冷凍ごはん」メニュー搭載の機種もあるので、「残ったごはんを冷凍したい,まとめて炊いて冷凍したい」場合におすすめです。冷凍ごはんを解凍した際に起こるごはんの”べたつき”や”かたさ”を解消する「冷凍ごはん」メニューなら、白米メニューよりも時間をかけて吸水するため、、べたつきを抑えながら芯までふっくら炊きあげることができます。冷凍庫にストックしておけば、いつでも”炊きたてのおいしさ”を楽しめます。

おいしく食べられる!電子レンジ解凍以外の方法

電子レンジを持っていなかったり、使えない状況にあったりする人も、以下の方法なら冷凍ごはんをおいしく食べられます。この章では、電子レンジ以外で冷凍ごはんを解凍する方法を紹介します。

鍋・フライパン・蒸し器などを使う

電子レンジ以外で冷凍ごはんを解凍するには、蒸し器を利用する方法があります。冷凍ごはんをラップから外し、少量の水を加え、クッキングシートに乗せてから10分ほど蒸すとふっくらと解凍できます。

蒸し器がない場合は、フライパンやお鍋でも冷凍ごはんの解凍が可能です。2つの方法があるので、以下で紹介します。 1つは、水を張ったフライパンやお鍋を使って、冷凍ごはんを蒸す方法です。このとき大事なのは、凍ったままのごはんを耐熱皿に移して、ごはんに水が入らないようにすることです。ふたをして強火で加熱すれば、蒸し器と同じようにふっくらごはんに仕上がります。

もう1つは、フライパンやお鍋に、おたま半分ほどの水と冷凍ごはんを入れ、直接加熱する方法です。ふたをして蒸気を閉じ込めることで、ごはんが水分を吸収し、もっちりとした食感に解凍できます。

凍ったまま雑炊やスープにも

冷凍ごはんは解凍せず、そのまま調理することも可能です。たとえば、冷凍ごはんを凍ったままの状態で鍋の中に入れて、出汁や具材と一緒に煮込むことで、スープごはんや雑炊、おかゆが簡単にできます。ささっとできるので、朝食や忙しいときの食事にぴったりです。レトルトのスープを使えば、さらに手軽に調理ができます。お鍋が1つあれば完成するので、洗い物が少なく済むメリットもあります。

上手に解凍して炊きたてのようなごはんを好きな時に

冷凍ごはんを上手に解凍・冷凍できれば、炊きたてのごはんがいつでも好きな時に食べられます。紹介したポイントを押さえて、冷凍ごはんをもっとおいしく食べてくださいね。

毎日食べるごはんがおいしいと食生活が豊かになります。この機会においしいごはんを「炊く」ことにも注目してみてはいかがでしょうか。例えば、タイガーの炊飯器には、冷凍ごはんをおいしく炊けるプログラムを採用しているものがあります。これは解凍した際に起こるごはんの「べたつき」や「かたさ」を解消するために、時間をかけて吸水させ、芯までふっくら炊きあげる技術。冷凍ごはんでも炊きたてに近いおいしさを楽しめます。

また、内なべに本土鍋を使用し土鍋ごはんが手軽に食べられる炊飯器や、時短調理機能によりスープやおかず、ケーキなど豊富なメニューをつくれるものなどラインナップも豊富。

毎日の食卓のクオリティを上げ、満足できるものにするために、ぜひ炊飯器に注目してみてください。